あすも


地元の味が盛りだくさん 思いが詰まった鯛弁当

代表の山下さんと料理長にたくさんお話を伺ってきました!
代表の山下さんと料理長にたくさんお話を伺ってきました!

ーまず今回の鯛弁当について、
皆さんに知ってもらいたいポイントや、込めた想いなどを教えてください。

私たちは、前々から「にゃんよ弁当」やランチでも鯛を使ったものを提供していました。しかし、今回の新型コロナウイルスの影響で、私たちの理事も営む養殖真鯛産業は大きな影響を受けました。だから、とにかくどうにかして協力したいといいますか、ともに生きていけるようにという気持ちになって。本当にその一心で鯛を使ったお弁当開発に踏み切りました。

 

その中で、養殖真鯛は、日本一ではありますが、どうしても県外向け・観光客向けというイメージがあり、地元に住む私たちにとって逆に身近ではなくなってしまっているのではないかと考えるようになりました。ですから、今回のようなお弁当という形なら、テイクアウトして頂いて、お家で鯛が楽しめる。身近で手に取りやすくなると思ったんです。だから、これを機に鯛が産地に住む人々にとって、身近なものになっていってほしいなという想いも込めています。鯛を食べてほしいという作り手の気持ちと、鯛は地元でこそ身近に食べれるんだ!という消費者の想いが合致すれば良いなと思いますね。ですので、地元の養殖真鯛にこだわり、地元発のどぶろく「NASSO」と私たちの原点である、南予の伝統の味「麦みそ」に鯛の切り身を漬け込んで焼きました。

 

おかずも地元野菜にこだわっているので、産地もどこのものか聞かれれば答えられますよ~!お野菜は日によって変わるので、お野菜にも注目してみてください。想いの詰まったあすもの鯛弁当をぜひ楽しんでください!!


ーわ~!まさにたくさんの想いが詰まった津島をまるごと堪能できるお弁当ですね!!
先ほどあすもさんの原点の麦みそも使用されているとのことでしたが、あすもさんは麦みそを原点として始まったのですか?

はい!あすもはお味噌づくりから始まったんです!だからお味噌の加工場がわたしたちの原点なんですよ。地域の伝統の味を子どもたちに残していきたいと考えたから、知り合いの農家さんに教えていただいた昔ながらの作り方で、今もそれを継承しているんです。


あすもの鯛弁当 540円
あすもの鯛弁当 540円

「私たちが今できることはなにか」を軸に、常に挑戦を

ー話を聞いていて、あすもさんから後世への想いや地元への想いが強く伝わってくるなと感じたのですが、なにかコンセプトなどがあるのですか?それについて詳しくお聞かせください。

私たちのコンセプトは「食で発信する」ことです。

これを軸として、地域が今置かれている状況に合わせて、今あすもとしてどうすることがベストなのか、「今自分たちができることは何か」をいつも考えて挑戦しています。

 

特に、日常の中で地場産のものをいつも使うことで、子どもたちと地元を繋げたいという想いや、地元で採れたもので栄養をつけてほしいという想いがあります。この想いが実を結び、生活の一部に地産地消が根付くことで、地元のもので身体も心も元気になってくれると嬉しいです。だからこれからも地産地消にこだわりつづけます。

 

そして今回の新型コロナウイルスや2年前の豪雨災害の時のように地域産業が打撃を受けてしまった時でも、地場産のものを使っていき、「食で発信する」ことで地域からまた盛り上げていきたいです。


ー地元に密着し、今あすもさんができることは何かを考えて「食で発信する」ということはあすもさんにしかできないことかもしれませんね!ぜひ今までにコンセプトを元に挑戦した実例などがあれば知りたいです!

そうですね~。

あすもはいつも挑戦をし続けてきました。5年ほど前くらいから、お味噌づくりを始めた理由と同じ、伝統の味を後世に残していきたいという想いから「元気もん」というお菓子の製造を受け継ぎました。

 

その後は、食の乱れに注目し、食に興味を持ってほしいという想いで、若いお母さんをターゲットにカフェ部門も運営開始しました。2年前の豪雨災害の時は、あすもの店舗運営を続けながら、被災地に無料でお弁当を届け続けました。このような挑戦ができたのは、全スタッフの協力や意見の合致があったからです。また当時は、南予のみかん産地も大打撃を受けました。そこで、私たちは「食で発信するあすもとして、何ができるか」を考え、南予のみかんと津島の真珠を使った、みかん大福の製造に着手しました。こんな時期だからこそ、日本一のみかんを、日本一の真珠を、私たちが発信して宇和島に来てもらいたい。その時は、そういう想いでしたね。


地元産大豆といりこを揚げた元気もん。子どものおやつやおつまみにも最適
地元産大豆といりこを揚げた元気もん。子どものおやつやおつまみにも最適

素敵な町の素敵な関係性から素敵な考えは生み出される

最後にあすもさんの思う地元の魅力についてお聞かせください!

そうですね。

山も海も、自然に囲まれた町。これはとても魅力的だと思います。あとは人の温かさですね。私は、観光地ではないところにこそ、良いところや魅力があると思います。私たちにとって、地元の光景はあまりにも日常すぎて、魅力やすごさに気づけないんです。

 

外から見れば、林業体験や真珠養殖体験、いかだの上での漁師飯など、非日常であふれていて、良いところがたくさんなんです。その体験を通して、外から津島に来てくれる人は、驚いて帰ります。だからこそ、大人たちが「何もない」と言わず、良いところを口にだして子どもたちに伝えていくことが大切だと思うんです。

 

それがまた地元に帰ってきたいという気持ちを育てると思います。観光地に行かなくても、地元では23日遊んだり、のんびりした時間を提供できたり、魅力がたっぷりなんです。それをまた発信していけたらなと思います。


ー地産地消や後世への想いなど、インタビューしてみなければわからなかった貴重なお話をたくさんしていただくことができました。私自身もあすもさんのお話を聞いて、気づかされることがたくさんありました。「食で発信する」のコンセプトを元に、地域のために挑戦をし続けるあすもさんの今後の挑戦に注目していきたいなと思いました。

 

文・室崎


住所

宇和島市津島町高田甲576

 

営業時間

パン・弁当販売  7:00~18:00  

カフェ      7:00~18:00

ランチ      12:00~14:00
 

休業日

土日

 

電話番号

 0895-49-1317