一代目の父から40年以上続いているお店です。父は元々、百姓などいろいろな仕事をしていて料理経験が全くありませんでした。何を思ったのか父が30歳の時に板前さんを目指すようになり、市内のお店で修行し始めました(笑)そして修行した後にここでお店を始めたんです。
私は高校卒業して料理の専門学校に行きました。その後、京都の有名なお店で5年ほど修行しました。教えていただいた人がとても厳しく、怖かったことを覚えています。今のご時世ではできない厳しい修行でした。
そして津島に帰りお店を継ぎました。しかし京都は薄味を好み、南予は甘辛い味付けを好むので、帰ってきた時は南予の味付けに直すのには苦労しました。
ーそんな40年以上続く、田むらさん。
お店の特徴はありますか?
2階の大広間ですかね。一度に100人以上入ることができます。宇和島市内でも100人入るお店は中々ないと思います。地元の集まりや会社の歓送迎会、忘年会で使っていただいてます。
ー100人入る大広間、宇和島では珍しいですね。
他にも魚のこだわりがあるように見えますが
地元で獲れた魚を使っています。夏はイサギやタコですね。
特に目玉は近くの岩松川で獲れる天然うなぎです。大きさは大小まちまちですが、養殖と違い川海老や小魚を食べて成長してるので成魚になるまで5〜10年もかかります。養殖と違いスッキリとした脂で幾らでも食べれる美味しさです。田むらでは夏以外でも一年中うなぎを食べることができます。
あとは岩松川に春を告げる白魚料理も好評です!
実は今年の4月から鯛弁当を作っていました。その時は新型コロナウィルスの影響でお店の客足が減り始めました。しかしコロナで困っていたのは私だけでなく、地元の水産業の方もコロナの被害を受けていました。何か役に立てることはないかと思った時、鯛が余っていたのでコロナに絶対勝つということで鯛カツを入れた「絶対勝つ弁当」を作りました。オマケにキットカット(きっと勝つという願掛けがある)も付けました。
津島の道の駅で販売し、地元の方や町外の方に「絶対勝つ弁当」を食べてもらいました。
その後、宇和島市が「#鯛たべよう」の企画をやっていたので、「絶対勝つ弁当」から中身を大きく変更して「鯛たべよう弁当」を作りました。弁当の中身には鯛のあんかけや、鯛の味噌漬けを入れていました。
そして、鯛弁当コンテストがあることを聞いて、以前から鯛弁当を作ってたので絶対に鯛弁当で一位を取りたい!
そのような想いで鯛弁当コンテストにエントリーしました。
今回の鯛弁当の内容はどういったものになっているのでしょうか。
名前は「うわじまの鯛弁当」です。
中身は鯛勝つ、鯛磯辺揚げ、焼き鯛の炊き込みご飯、鯛の麦みそ焼きなど鯛を使ったものや丸寿司、福めん、愛媛みかんのジュース寒天、じゃこ天などの郷土料理も入っています。鯛と郷土料理盛り沢山の弁当になりました。
特にオススメは愛南町の味噌で作った鯛の麦みそ焼きです。味噌に長時間漬けて焼いています。お客さんには評判の良い品です。あとは岩松川で獲れた青海苔の鯛磯辺揚げです。他の食材も津島や南予で作られた地産地消の鯛弁当になっています。
なぜ地産地消のものを使っているのですか。
地元のものを食べた方が間違えはないからです。他所で獲れた魚よりは地元で獲れた魚が美味しいのは当然だと思います。他所だと誰が釣ってどう加工しているのかわかりません。地元だと誰が釣ったのかわかりますし、知人を知っていると技術力や生産過程もわかるので信頼しやすいです。
やっぱりうなぎですかね。
2020年7月23日〜8月22日の1ヶ月間、「食べて応援!うわじま30%OFFキャンペーン」で店内飲食に限り2000円以上30パーオフで何度でも、今ならお安く食べることができます。また県外の方でも大丈夫です。今後もうなぎは力を入れていこうと思っています。
他にも地元の魚で新しいメニューを考えています。客足が戻るようにいろいろと工夫したメニューを考えていこうと思っています。
第一印象として、落ち着いた優しそうな店主さんでしたが、
話している内にお客さんを喜ばせるため、または地元を盛り上げるために、日々努力をされている努力家だと感じ始めました。
その努力はお父さん譲りなのだと思います。
今後もどのようなことにチャレンジされるのか楽しみにしています。
住所
宇和島市津島町高田甲280−2
営業時間
11時〜14時、17時〜20時
休業日
不定休
電話番号
0895-32-2023